膀胱炎
膀胱炎(ぼうこうえん)とは
外部からの尿道を介して膀胱の中に雑菌が入ることにより引き起こされるものです。
主な症状は以下の3つです。
尿の回数が増加。1回量が少なくなります。
症状の強い時は、10分間隔でトイレに行くことも少なくありません。これは膀胱内の神経が炎症によって常に刺激され、尿意をもよおすことによります。残尿感もあることが多いです。
排尿の途中の痛みよりも排尿の後半または終了後に痛む事が多いようです。
これは炎症を起こした膀胱が排尿により急激に縮まり刺激されるためです。下腹部や尿道口の痛みとなります。
細菌が尿の中で増殖し、白血球や炎症を起こした膀胱の粘膜がはがれたりして尿が白濁したり、膿のようなドロッとしたものが混在します。臭いもきつくなることが多いようです。
特に腎盂炎に発展する場合もあります。再発が多いのも特徴です。
日常生活で再発を防ぐために気をつける事
過度な尿意の我慢は膀胱炎になりやすい環境を作ります。しかし、膀胱炎を意識するあまり頻回に排尿をすることは排尿習慣の狂いを生じさせます。普段から適切な尿意で排尿するように心がけることが大事です。
最も多いのが自分の便による感染ですので、陰部を清潔に保つ必要があります。
排便後には多少なりとも肛門とその周囲には大腸菌が付着しています。
紙でこれを拭く際、後ろから前(肛門→尿道)へ拭くと尿道に菌が入りやすいため、日頃から前から後ろへ拭くように心掛けてください。
また便秘気味の人も膀胱炎になりやすいと言われますので、長期便秘にならないよう気をつけて下さい。
性行為中は細菌が尿道に侵入しやすい状況です。
万一入っても排尿をすぐにすれば洗い流す事が可能です。SEXの後はすぐにトイレへ行きましょう。同時に陰部を軽くシャワーなどで洗い流していただくと更に予防できます。
風邪を引いたり、睡眠・栄養が不足している時は、体の免疫力が低下し細菌に容易に感染してしまいます。その時は上記の1~4を特に注意してください。
脱水や水分不足は膀胱内の尿を濃くし感染をさせやすくしてしまいます。
再発を繰り返す人は水分を普段から多めにとるように心掛けてください。
過活動膀胱
過活動膀胱はさまざまな原因で膀胱が過敏な状態になる病気です。
その症状は以下の様のものがあります。
- 急にオシッコにいきなくなっても我慢できない(尿意切迫間)
- トイレに行く回数が増える(頻尿)
- オシッコを漏らす(尿失禁)
上記が3大症状です。
またこれらの症状のほかに、尿が出にくい場合は他の病気が合併している場合があります。気になる場合は、御相談下さい。
過活動膀胱の治療法
過活動膀胱は、抗コリン薬という薬が効果的です。抗コリン薬は膀胱が勝手に収縮するのを抑える薬です。
副作用としては口が渇いたり、便秘をしたりすることがあります。また、尿が出にくくなることもあります。
間質性膀胱炎
このような症状が進行してゆくと痛みが強くなり、膀胱の容量も減少してゆくので頻尿が更に悪化してゆきます。
原因としては諸説ありまだ明確にはなっていませんが、慢性に進行する炎症性の疾患であることが分かっています。
診断としては自覚症状や排尿の状態の評価・膀胱の内視鏡などを用いて診断を行います。