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腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁とは
手をつないだ女性の後姿

女性にみられる尿もれの原因のひとつです。
おなかに力が入ったときに尿もれしてしまう病気です。過活動膀胱による切迫性尿失禁と骨盤底筋の衰えによる腹圧性尿失禁の両方の症状がみられる方もいます。
女性の正常な身体では、おなかに強い力(腹圧)がかかった場合、「骨盤底筋」という筋肉が膀胱と尿道を支えることで、尿道が締まり、尿が漏れるのを防いでいます。 腹圧性尿失禁(尿漏れ)は、この骨盤底筋が弱くなったり傷んだりすることによって、尿道をうまく締められなくなり、尿漏れを起こす病気です。
過活動膀胱による切迫性尿失禁と腹圧性尿失禁の両方の症状がみられる方もいます。

症状

次のような強い腹圧がかかるような動作をした時、尿が漏れてしまいます。

  • 咳をする、くしゃみをする、笑う
  • 走る、テニスやゴルフなどのスポーツをする
  • 重い物を持ち上げる
  • 坂道や階段を昇り降りする
原因

骨盤底筋が弱くなったり傷んだりする原因の最も大きなものは、出産と言われています。難産で骨盤底筋やその周りへの負担が長時間続いた場合や、多産で損傷の修復が間に合わないような場合は特にその危険性が高まります。また、加齢や、血液中の女性ホルモン濃度の低下、肥満などが、骨盤底筋の傷みの原因となります。

診断と治療

過活動膀胱と同様に、問診や検査によって診断します。パッドテストストレステストを行うこともあります。
詳しくは「検査の内容」へ

腹圧性尿失禁の治療の中心は、「骨盤底筋体操」です。緩んでしまった骨盤底筋を鍛えて、臓器が下がるのを防ぎ、尿道や肛門を締める力やコントロールする力をつけることで、尿漏れを防ぐ方法です。
薬による治療では、尿道を引き締めるはたらきがある薬(β受容体刺激薬)などを用います。手術には、尿道を吊り上げる方法(尿道スリング手術)や、コラーゲンを注入して尿道の筋肉を強くする方法などがあります。

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